ミニマリストしぶ
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どうも、ミニマリストのしぶです。(@minimalist_sibu)
先日に「生活水準を上げず、満足の水準を下げよう」という内容で記事を書いたところ、そんな上昇志向のない人生で楽しいの?という指摘を受けたのでお答えします。
【ブログ更新】
もっと上をとゴールのない競争から抜け出すには「満足の水準を下げ、その水準を維持し続ける」こと。
満足の水準(=幸せの閾値)を下げておけば、どれを選んでも幸せと感じられるから。https://t.co/ooSVdlHRqw
— ミニマリストしぶ (@minimalist_sibu) 2017年6月21日
関連記事:一流シェフのフルコースじゃなく一汁三菜で満足できる生活が良い
「必要最小限を追求する≠上昇志向を捨てる」
「そんな欲のない人生で楽しい?」
「人生を諦めているの?」
ミニマリストとして生活していると、まるで人生の全てを悟った仙人のような扱いをされることが多々ありますがそれは違います。
そもそも、必要最小限を追求する事と上昇志向を捨てる事は全く別の問題。
僕にだって欲はあるんです。
「女の子にモテたい」
「お金を稼ぎたい」とか。
上昇志向はあるんですよ。
意味のないことに時間・労力・お金を使いたくないだけのことで。
自己実現のための「選択と集中」
ここでは「メジャーデビューを夢見るバンドマン」を例にお話します。
音楽で成果を出すには、それ相応の時間と労力をバンド活動に注がなければなりません。
それに仕事もしながら、毎日飲み会に行きながら、そこそこ良い家に住みながら・・・全部をこなして音楽で成果を出すのは間違いなく無理でしょう。
だからこそミニマリストの「無駄を削って、本当に必要な部分に集中させる」という考え方が役に立つのです。
- 物を減らす
- 狭い部屋でも満足に生活できるようになる
- 家賃の安い場所に引っ越こす
- 生活コストが安くなるのでその分仕事の時間を減らせる
- 時間に余裕ができて音楽活動に専念できる
ここでは「物を減らす」を例にスタートをしていますが、「無駄な人付き合いをやめる」とか「惰性で吸っているタバコをやめる」などをスタートにしても良いでしょう。
人が生きるにあたって「生活コスト」が安いに越したことはないので、冒頭で「生活水準を上げず、満足の水準を下げよう」というお話をしたのです。
現に僕は今の事業を起こして独立する前、福岡でフリーターとして生活していた頃は月6万円台の生活費で満足していました。
少ないお金で生活できる分、時間に余裕があったからです。
関連記事
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「足るを知る」で現状に満足する
そうは言っても、上昇志向のない人生だって楽しい。僕はそう思います。
以下はアドラー心理学の著書「嫌われる勇気」の引用文です。
人は無力な存在としてこの世に生を受けます。
そしてその無力な状態から脱したいと願う、普遍的な欲求を持っています。
アドラーはこれを「優越性の追求」と呼びました。
ここでは簡単に「向上したいと願うこと」「理想の状態を追求すること」と考えていただければいいでしょう 。
これと対をなすのが、劣等感です。
人は誰しも、優越性の追求という「向上したいと思う状況 」にいる。
なんらかの理想や目標を掲げ、そこに向かって前進している。
しかし理想に到達できていない自分に対し、まるで劣っているかのような感覚を抱く。
たとえば料理人の方々は 、その志が高ければ高いほど 「まだまだ未熟だ」「もっと料理を極めなければならない」といった 、ある種の劣等感を抱くでしょう。
上を目指して、他者と比較した時点でほとんどが「敗者」になります。
1位以外は上が存在するからです。
「2位は負けの1位」ですからね。
だから他者と競争するのではなく、自分自身と向き合わなければならない。
無理に上昇志向を持たず、足るを知って現状の自分を受け入れる人生も楽しいんです。
もちろん「ブランド物の服を着て、豪邸に住んで、高級車に乗るために頑張る」といった具合に、生活水準を上げるために努力し続けることが幸せな人もいるでしょう。
しかしそれを実現するには、それ相応の対価を払わなければなりません。
「もっと頑張って、今より良い生活を送らないと幸せになれない」という考えのままではいつか破綻してしまう。
ずっと頑張り続ける人生って疲れちゃいますからね。
なので僕は今より良くしようと勤めるけど、現状の自分に満足することも忘れないという中庸のスタイルを心がけています。
「最善は尽くす。だけど思う通りの結果にならなくても、まぁいいや」と受け入れる姿勢です。
「今が幸せ」ならどっちでもいい
究極的に、ヒトは「今が幸せになればいい」と願って生きています。
仕事で貯まったストレスを発散したくて飲み会に行くし、愛し愛されれば幸せになれるかもと異性を求めます。
今回は抽象的な話・哲学的な話になりましたが、結局のところ上昇志向があろうとなかろうと「今をより良く生きるためのツール」としてミニマリズムを活用すればいいだけの話なんです。