最終更新日: 2018/06/09

「家族はいらない。二度と結婚したくない」青木真也さんの失敗談、パンチが重い

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ミニマリストしぶ

少ない物で身軽に生活をすること、ミニマルデザインなグッズを収集するのが趣味。座右の銘も「少数精鋭」です。■ 「less is _ jp」監修デザイナー ■ Minimal Arts Inc 代表取締 ■ 著書「手ぶらで生きる」

※この記事は2部作の後編です。

前編:物が少ない格闘家、青木深真也さんの物選びがとにかくシンプルだった

青木さん

そもそもさ、家族って必要かな?

しぶ

試合に勝った後、リング上から客席の奥さんへ結婚宣言していたくらいだから、てっきりラブラブなのかと。

青木さん

結婚してるけど…まぁ半分、破綻してるっちゃ破綻してるよね。

最近は「結婚で自分の首を絞めてねぇかな」って悩んでる。

しぶ

・・・・・

青木さん

嫁が目の前に居るのに、LINEで会話してるからね。

しかもSNSとかブロックされてるし(笑)

 

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「嫁も所詮は他人なのよ」

青木さん

27で結婚した当時は「結婚したら人生変わるかも。楽しい方向に傾くかも」と思ってた。

けど、幻想だったよね。まやかしに騙されたのよ。

結婚したいって奴を見てると「やめたといたほうがいいじゃないの?」と思うんですよね。

※青木さんがTwitterに投稿した過去のツイート

しぶ

あぁ、言葉に重みが…

でも青木さんに限らず、多くの人は「結婚したら楽しくなる」と思ってるかと。

それに、そう語れるようになったのも実際に結婚を経験したからですよね。

青木さん

まぁね。

子供がいるんですけど、結婚を経験して「嫁は他人だけど、子供に対しては他人になれない」と分かった。

結婚相手も所詮は、他人なのよ。

しぶ

なるほど。

家族に限ったことでないですが、恋人や友達だろうと「所詮は他人」くらいの気持ちでいたほうが長続きしますよね。

「特別な関係だから〜して当然」みたいに過度な期待をしちゃうから。

青木さん

それに、結婚に関してはオプションが多い方がいいと思うんですよね。

「一人の相手と、生涯を共にしなければならない」みたいな圧力が辛い。

しぶ

僕の親も離婚してるんですが、そもそも「結婚は人生に1度が良い」という価値観って変ですよね。

実際、データでも1/3が離婚していて、離婚したくてもできていない人もいる。

結婚しても成功率は低いのに、「バツイチ」みたいな失敗のレッテルを貼られちゃう。

青木さん

うん。

離婚は悪くないと思うんだよなぁ。

しぶ

社会が「結婚は複数回して当たり前」みたいな価値観になって欲しいです。

「マルイチ」にするとか、結婚を重ねて経験豊富な人も良いみたいな。

青木さん

そもそも結婚って、社会を維持するための制度ですからね。

一夫多妻にすると格差が広がっちゃうから、秩序を保つために縛ってる。

システムが限界にきてるんじゃないかなと。

 

「結婚しても、同じ場所に住みたくない。」

しぶ

仮に結婚しても僕、一緒の家に住みたくないんですよ。

例えば、同じ最寄り駅の近くに済むとか、同じマンションに住むけど部屋は別とか。

青木さん

そう、それ!

しぶ

人って、距離が近すぎても上手くいかないと思ってて。

元カノがそうだったんですが、その子に「毎日会いたい」と距離詰められすぎて、別れた経験がありますね。

いくら好きでも毎日会うのはしんどかったです。

青木さん

距離が近すぎると、愛が憎しみに変わるのよ。

しぶ

恋愛も結婚も、時期に応じて距離を調節するほうが長続きしそうです。

だからもっと柔軟に、距離感を調整できたら良いと思います。

例えば子供が生まれた時は一緒に住んで、子供が育ったら、まだ距離を離れるとか。

青木さん

毎日会うんじゃなくて、週に1〜2回くらいお茶するみたいな関係性がいいよね。

だから「事実婚」の距離感が丁度いいと思う。

しぶ

わかります。

僕も事実婚が良いと思ってるタイプの人間なので。

青木さん

結婚したら「逃げれないよ」って関係を結ぶわけじゃないですか。

だから結婚すると怠けるよ。

しぶ

ん?結婚で縛るのに、怠けるんですか?

逆に緊張感が生まれるんじゃなくて?

青木さん

逃げられないから、逆に怠けるんですよ。

相手を異性として見なくなるから。

お互い、恋愛市場に晒し続けたほうがいい。

しぶ

なるほど。

たしかに、浮気がテーマのドラマとかでも「結婚して忘れていた恋心に火がついて…」みたいなパターンが多いような。

青木さん

いちばん頑張る時って「付き合うか・付き合わないか」の瀬戸際ですよね。

だけど恋愛市場から離れた瞬間、一気に異性としての魅力が無くなるんですよ。

しぶ

だから事実婚みたいに、別れようと思えばフランクに別れられる距離感がいいと。

恋人の延長戦で居続けるほうが、緊張感を持って長く関係を保てるってことですね。

青木さん

恋愛もそうだし、格闘技も「戦う」という目的があるんですよ。

僕も格闘家として年齢を増してきて、体の衰えで戦績も下がってきたりもします。

だけど僕は試合をして評価されることが楽しいから、格闘技が続いているわけで。

目的がなくなるのが、一番怖いですよね。

 

「事実婚がいいよね」

しぶ

まさか、青木さんと「事実婚」の話ができると思ってなかったです。

青木さん

えぇ、そうですか?

しぶ

「事実婚がいい」って話をすると、9割に理解されないです。

一緒に住みたいじゃん、とか言われるんですよ。

青木さん

そうなんだ。

それで言うと、僕はテンプレ型に上手くハマらなかったとすごく思ってる。

しぶ

「結婚して子供産んで、一生寄り添って暮らす」みたいな王道パターンですね。

青木さん

さっき話した「結婚は制度としての限界がきてる」に戻りますけど、今は「家族」の機能が弱くなってるよね。

しぶ

今はインターネットの普及だったりで「コミュニティの多様性」が生まれたから、結婚に拘る必要がないってことですか?

青木さん

そう。

僕がテンプレにハマらなかったからこそ、上手くいくコミュニティの形を模索してる。

しぶ

僕も今シェアハウスに住んでるんですが、生まれた子供を夫婦で育てるだけじゃなくて、シェアハウスの住民と一緒に育てるとかもアリですよね。

「夫婦限定のシェアハウス」とか誕生したら、子供がどんな風に育つか気になります。

青木さん

そもそも僕、人に興味ないんですよね。

「自分にしか興味がない」から、結婚は合わなかった。

しぶ

誰しも幸せに生きたいから、自分の優先度が高いのは自然なことですよね。

だからこそ「他人に時間を捧げること」を楽しめるか、自分の幸せに繋がるかを自問しなきゃと思いました。

青木さん

まぁとにかく、結婚は”自分のモノサシ”をガッチリ持っている人じゃないと上手くいかないですよ。

 

終わりに

青木さんに関して「物」について取材しようと意気込んでいたものの、結局いちばん盛り上がった話がこの「結婚」についてでした。

そして青木さんから学んだ教訓は「自分のモノサシをもって初めて、自分の人生を生きれる」ということ。

物にせよ、結婚にせよ、とにかく青木さんは”自分”に対しての探究心が強い。

 

ひたすら自分と向き合い続けてきたからこそ、格闘技でも結果を出せたんだなと。

青木さん、パンチが効いたお話をありがとうございました。

 

カメラマン:廣田貴弘(@hirota_takahiro)

 

青木さんの著書「空気を読んではいけない」もどうぞ

僕自身が、青木さんを知るきっかけにもなった著書「空気を読んではいけない」は、ミニマリストにこそ読んで欲しい一冊。

「自分の考え方が汚されるから、人と食事に行かない」

「凡人は群れてはいけない」

「欲望が散らかっている人間は、永遠に何も手にすることができない」

ミニマリズムならぬ、アオキイズムが書き記されています。

Amazon:空気を読んではいけない

 

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