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※この記事は2部作の後編です。
前編:物が少ない格闘家、青木深真也さんの物選びがとにかくシンプルだった


試合に勝った後、リング上から客席の奥さんへ結婚宣言していたくらいだから、てっきりラブラブなのかと。

結婚してるけど…まぁ半分、破綻してるっちゃ破綻してるよね。
最近は「結婚で自分の首を絞めてねぇかな」って悩んでる。

・・・・・

嫁が目の前に居るのに、LINEで会話してるからね。
しかもSNSとかブロックされてるし(笑)
「嫁も所詮は他人なのよ」


27で結婚した当時は「結婚したら人生変わるかも。楽しい方向に傾くかも」と思ってた。
けど、幻想だったよね。まやかしに騙されたのよ。
結婚したいって奴を見てると「やめたといたほうがいいじゃないの?」と思うんですよね。
※青木さんがTwitterに投稿した過去のツイート
結婚して楽しく幸せというのは洗脳。
— shinya aoki 青木真也 GO!! (@a_ok_i) 2018年5月31日

あぁ、言葉に重みが…
でも青木さんに限らず、多くの人は「結婚したら楽しくなる」と思ってるかと。
それに、そう語れるようになったのも実際に結婚を経験したからですよね。

まぁね。
子供がいるんですけど、結婚を経験して「嫁は他人だけど、子供に対しては他人になれない」と分かった。
結婚相手も所詮は、他人なのよ。

なるほど。
家族に限ったことでないですが、恋人や友達だろうと「所詮は他人」くらいの気持ちでいたほうが長続きしますよね。
「特別な関係だから〜して当然」みたいに過度な期待をしちゃうから。

それに、結婚に関してはオプションが多い方がいいと思うんですよね。
「一人の相手と、生涯を共にしなければならない」みたいな圧力が辛い。

僕の親も離婚してるんですが、そもそも「結婚は人生に1度が良い」という価値観って変ですよね。
実際、データでも1/3が離婚していて、離婚したくてもできていない人もいる。
結婚しても成功率は低いのに、「バツイチ」みたいな失敗のレッテルを貼られちゃう。

うん。
離婚は悪くないと思うんだよなぁ。

社会が「結婚は複数回して当たり前」みたいな価値観になって欲しいです。
「マルイチ」にするとか、結婚を重ねて経験豊富な人も良いみたいな。

そもそも結婚って、社会を維持するための制度ですからね。
一夫多妻にすると格差が広がっちゃうから、秩序を保つために縛ってる。
システムが限界にきてるんじゃないかなと。
「結婚しても、同じ場所に住みたくない。」


仮に結婚しても僕、一緒の家に住みたくないんですよ。
例えば、同じ最寄り駅の近くに済むとか、同じマンションに住むけど部屋は別とか。

そう、それ!

人って、距離が近すぎても上手くいかないと思ってて。
元カノがそうだったんですが、その子に「毎日会いたい」と距離詰められすぎて、別れた経験がありますね。
いくら好きでも毎日会うのはしんどかったです。

距離が近すぎると、愛が憎しみに変わるのよ。

恋愛も結婚も、時期に応じて距離を調節するほうが長続きしそうです。
だからもっと柔軟に、距離感を調整できたら良いと思います。
例えば子供が生まれた時は一緒に住んで、子供が育ったら、まだ距離を離れるとか。

毎日会うんじゃなくて、週に1〜2回くらいお茶するみたいな関係性がいいよね。
だから「事実婚」の距離感が丁度いいと思う。

わかります。
僕も事実婚が良いと思ってるタイプの人間なので。

結婚したら「逃げれないよ」って関係を結ぶわけじゃないですか。
だから結婚すると怠けるよ。

ん?結婚で縛るのに、怠けるんですか?
逆に緊張感が生まれるんじゃなくて?

逃げられないから、逆に怠けるんですよ。
相手を異性として見なくなるから。
お互い、恋愛市場に晒し続けたほうがいい。

なるほど。
たしかに、浮気がテーマのドラマとかでも「結婚して忘れていた恋心に火がついて…」みたいなパターンが多いような。

いちばん頑張る時って「付き合うか・付き合わないか」の瀬戸際ですよね。
だけど恋愛市場から離れた瞬間、一気に異性としての魅力が無くなるんですよ。

だから事実婚みたいに、別れようと思えばフランクに別れられる距離感がいいと。
恋人の延長戦で居続けるほうが、緊張感を持って長く関係を保てるってことですね。

恋愛もそうだし、格闘技も「戦う」という目的があるんですよ。
僕も格闘家として年齢を増してきて、体の衰えで戦績も下がってきたりもします。
だけど僕は試合をして評価されることが楽しいから、格闘技が続いているわけで。
目的がなくなるのが、一番怖いですよね。
「事実婚がいいよね」


まさか、青木さんと「事実婚」の話ができると思ってなかったです。

えぇ、そうですか?

「事実婚がいい」って話をすると、9割に理解されないです。
一緒に住みたいじゃん、とか言われるんですよ。

そうなんだ。
それで言うと、僕はテンプレ型に上手くハマらなかったとすごく思ってる。

「結婚して子供産んで、一生寄り添って暮らす」みたいな王道パターンですね。

さっき話した「結婚は制度としての限界がきてる」に戻りますけど、今は「家族」の機能が弱くなってるよね。


今はインターネットの普及だったりで「コミュニティの多様性」が生まれたから、結婚に拘る必要がないってことですか?

そう。
僕がテンプレにハマらなかったからこそ、上手くいくコミュニティの形を模索してる。

僕も今シェアハウスに住んでるんですが、生まれた子供を夫婦で育てるだけじゃなくて、シェアハウスの住民と一緒に育てるとかもアリですよね。
「夫婦限定のシェアハウス」とか誕生したら、子供がどんな風に育つか気になります。

そもそも僕、人に興味ないんですよね。
「自分にしか興味がない」から、結婚は合わなかった。

誰しも幸せに生きたいから、自分の優先度が高いのは自然なことですよね。
だからこそ「他人に時間を捧げること」を楽しめるか、自分の幸せに繋がるかを自問しなきゃと思いました。

まぁとにかく、結婚は”自分のモノサシ”をガッチリ持っている人じゃないと上手くいかないですよ。
終わりに
青木さんに関して「物」について取材しようと意気込んでいたものの、結局いちばん盛り上がった話がこの「結婚」についてでした。
そして青木さんから学んだ教訓は「自分のモノサシをもって初めて、自分の人生を生きれる」ということ。
物にせよ、結婚にせよ、とにかく青木さんは”自分”に対しての探究心が強い。
ひたすら自分と向き合い続けてきたからこそ、格闘技でも結果を出せたんだなと。
青木さん、パンチが効いたお話をありがとうございました。
カメラマン:廣田貴弘(@hirota_takahiro)
青木さんの著書「空気を読んではいけない」もどうぞ

僕自身が、青木さんを知るきっかけにもなった著書「空気を読んではいけない」は、ミニマリストにこそ読んで欲しい一冊。
「自分の考え方が汚されるから、人と食事に行かない」
「凡人は群れてはいけない」
「欲望が散らかっている人間は、永遠に何も手にすることができない」
ミニマリズムならぬ、アオキイズムが書き記されています。
Amazon:空気を読んではいけない
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